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【高橋洋一 日本の解き方】内閣改造と党人事で浮かぶ安倍首相の総裁3選への道 解散権の威力取り戻す狙い (2/2ページ)

 ただし、「お友達内閣」と揶揄(やゆ)されたものを払拭しようとする努力はかなり感じられる。重要ポストとされる外務相に河野太郎氏、総務相に野田聖子氏と、必ずしも安倍首相に近くない人物をもってきた。

 それとともに、岸田文雄氏の厚遇である。第2次安倍内閣以来、留任していたのは財務相兼副総理の麻生太郎氏、官房長官の菅義偉氏と、外相の岸田氏だけだった。骨格を変えないという報道があったとき、岸田氏は留任と一部で報じられたくらいだ。しかし、岸田氏は政調会長に回り、念願の党務に就いた。

 今回の改造を受けて、来年9月に自民党総裁任期を迎えるが、安倍首相が3選に乗り出したとみる。というのは、閣内の麻生氏と閣外の岸田氏が事実上の後継候補となり得るが、今回の人事で、その目がかなりなくなったようにみえるからだ。

 「内閣改造をするほど総理の権力は下がる」という格言は、「解散をするほど上がる」と続く。今回の改造は、解散権の威力を取り戻すためでもある。いま解散権を行使するのは自民党の自殺行為にもなりかねないが、政権支持率が少しでも上向けば、民進党の弱さもあるので、解散もあり得る。

 来年9月に党総裁選、12月には衆院任期である。いずれにしても今から来年12月まではいつ解散があっても不思議ではないので、今回の改造はそのための政治的な準備である。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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