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韓国の若者たちはなぜ国を出て働こうとするのか (2/5ページ)

 韓国では数年前から、フライドチキンの店が激増中だ。チェーン店だけでなく、それほど多額の資金をかけずとも開業できるからと、定年退職したベビーブーマーの高齢者が新規開店させたのが重なり、今ではコンビニエンスストアよりも多い3万を軽く超える店舗数を数える。廃業と開業がめまぐるしく繰り返されるため雇用が安定しないが、常にどこかで店員を募集しているため、日本の東大卒に相当するソウル大卒でも就職率50%といわれる超就職氷河期にある多くの韓国の若者たちが、チキン店店員として働いている。

 チキン店でアルバイトをしつつ、深夜はガソリンスタンドでアルバイトを掛け持ちし、一昨年に来日。現在は語学学校で学びつつ、神奈川県内にある在日韓国人が経営する飲食店で働きながら生活するが、やはり生活の苦しさは変わらない。若いビョンホにとって、遊興費の獲得は何事にも代えがたい目標だ。

 「今は仕入れをして、ネットで売ることをやっています。人気の商品は、すぐに価格が上がりますから」

 神奈川県内の韓国人コミュニティを通じて知り合った同胞から”転売”で稼ぐ手段を教わり、この転売だけで月に十数万円を得ているというビョンホ。不法行為ではないが”ずっと続けられる仕事はない”と自身で語っているところを見ると、決して喜んでやっているわけではない。筆者が出会った時、彼は原宿の某スポーツショップの前に早朝から並んでいた。

 「森さん、ここで買った靴は、アッパ(日本で世話をしてもらっているパパ)のとこに持っていけば、二倍で買い取ってもらえますよ」

NEWSポストセブン
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