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【日本の選択】今の日本に必要な「ガラパゴス左翼」との決別 本来の「リベラル」とかけ離れた思想は国民にとって不幸 (2/2ページ)

 だが、日本では「リベラル」とは、特別な意味で語られることが多い。これが厄介だ。「憲法9条を守っていれば平和が維持できる」「集団的自衛権の行使容認で徴兵制がやってくる」といった、非現実主義的な「平和主義」を信奉する人々を「リベラル」と呼ぶことが多い。

 こういう人々は本来「保守」でも「リベラル」でもない。愚かなだけである。日本列島に生き残る「ガラパゴス左翼」と呼ぶべき勢力なのだ。彼らの特徴は極端に非現実的な主張であり、盲目的に憲法9条に拝跪(はいき=ひざまずいておがむこと)する様は、一種の宗教儀式を連想させるものだ。

 残念ながら、集団的自衛権の行使容認に関する枝野氏の主張は、本来の「リベラル」とはまったく無関係な「ガラパゴス左翼」の論理そのものだった。

 政党が「保守」「保守」と唱えるのは結構だが、今の日本に本当に必要なのは、「ガラパゴス左翼」と決別した真っ当な意味でのリベラルだ。安全保障政策において現実主義の立場に立ち、共産党とは一線を画したうえで、国内政策においては弱者の立場に立つ。

 「リベラル」との言葉が、ほとんど「愚かしさ」と同義語になってしまっているのは、日本国民にとって極めて不幸なことだと思わざるを得ない。

 ■岩田温(いわた・あつし) 1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。拓殖大学客員研究員などを経て、現在、大和大学政治経済学部政治行政学科専任講師。専攻は政治哲学。著書に『逆説の政治哲学』(ベスト新書)、『平和の敵 偽りの立憲主義』(並木書房)、『人種差別から読み解く大東亜戦争』(彩図社)など。

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