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経済制裁でいよいよ「困窮に直面」し始めた北朝鮮国民の生活 (2/3ページ)

 羅先の市場は、安くて新鮮な海産物を求めて多くの中国人業者、観光客が訪れていた。また今頃は、日本の盆休みに当たる秋夕(チュソク)用の供え物を求める多くの地元民が訪れる時期だ。ところが、中国への海産物の持ち出しができなくなり、中国人の姿が消えた。また、中国業者の撤退で失業し、購買力を失った人が急増したこともあり、市場では閑古鳥が鳴いている。

 別の情報筋は、贔屓にしているレストランの20代女性従業員から越冬用のコートを買ってくれないかとせびられたという。平均的な4人家族が1ヶ月暮らすには50万北朝鮮ウォン(約6500円)ほどかかるが、彼女の月給はわずか150ウォン(約2550円)。食事にも事欠く有様で、服を買うことなど夢のまた夢だ。

 「毎日同じ服の着たきり雀で気の毒だ」(情報筋)

 北朝鮮は、大量の餓死者を出した1990年代の「苦難の行軍」と呼ばれる大飢饉以降、食糧事情が大幅に改善した。しかし、国家による配給システムは破たんしたままで、庶民は現金で食べ物を買わなければならない。

 国民経済のなし崩し的な資本主義化が進行し、貧富の格差が広がっている今、貧困層は食べ物の価格がわずかに上昇しただけでも大きな影響を受ける。

 (参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち

 上記のような状況の羅先だが、北朝鮮では一、二を争う豊かな地域だけあって、他の地方よりはかなりマシな方だ。羅先から50キロ離れた地域の状況はさらにひどく、ある住民は月収が50元(約850円)にしかならないため、夜中に田畑に出かけて落穂ひろいをするほど追い詰められているという。

デイリーNKジャパン
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