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庶民相手の「カツアゲ屋」に転落した金正恩氏のエリート部隊 (1/3ページ)

 北朝鮮で、暴動鎮圧などを任務とする「機動打撃隊」。2010年8月、貨幣改革(デノミ)による混乱に加え、中東での民主化運動が飛び火することを恐れた当時の金正日政権が設立したもので、金正恩体制におけるエリート部隊のひとつである。

 ところが、未来を約束されたエリートであるはずの機動打撃隊の隊員が、庶民からカネやモノをせびり取っているという。

 ■労働者を虐殺

 両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によると、朝鮮労働党創建日(10月10日)の数日前、機動打撃隊の隊員が恵山(ヘサン)の市場にやってきた。そして、「お祝いの準備に来た」と言いながら、各店を回った。つまり、ワイロの要求だ。

 北朝鮮では、何をするにもワイロが必要になる。払いたくなくとも、権力を持つ者から強要されることも珍しくない。

 (参考記事:北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為

 とくに市場で商売をするには、普段から市場管理員、保安員、保衛員にワイロが欠かせないが、特別な日には普段以上のカネやモノを渡さなければならない。その様子を見た機動打撃隊の隊員は、自分たちもやろうと思ったのだろう。ところが、商人に「これで何回目だ」と強く反発されたため、隊員は恐れをなして慌てて逃げていったという。

 計画経済という建前を頑なに守っている北朝鮮では、法律に違反せずして商売をすることは困難だ。商人は、取り締まりを受けてもある程度はしょうがないと思っている。

デイリーNKジャパン
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