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【新・日米同盟の時代】米朝危機、トランプ氏の「本音」は… 急転直下で米朝交渉が始まるシナリオも (2/2ページ)

 ただし、「大きな軍事紛争は起こしたくない」というのがトランプ氏の本音である。

 トランプ政権の第1の使命は、何と言っても米国経済を立て直すことである。崩壊しつつある米国の中産階級を復活させ、一般の勤労者の生活を豊かにすることをトランプ氏は「政権の使命」と考えている。大規模な軍事紛争は多大の出費を伴い、国内経済の立て直しを不可能にする。

 トランプ政権は国内のインフラ再整備のため、10年間で1兆ドル(約114兆1300億円)の投資を計画している。だが、戦争が起きれば、そのような計画は不可能になるだろう。

 北朝鮮を、経済制裁と軍事的圧力で徹底的に追い込み、最後は話し合いで解決するのがトランプ政権の戦略だ。現時点で、話し合いを拒絶しているのは北朝鮮である。米朝間で小さな軍事紛争が起き、核戦争の危機を垣間見たその直後、急転直下で米朝交渉が始まるシナリオも考えられる。

 1962年の「キューバ危機」のような状況が、東アジアに起きることを日本人は覚悟しておかなければならない。

 ■藤井厳喜(ふじい・げんき) 国際政治学者。1952年、東京都生まれ。早大政経学部卒業後、米ハーバード大学大学院で政治学博士課程を修了。ハーバード大学国際問題研究所・日米関係プログラム研究員などを経て帰国。テレビやラジオで活躍する一方、銀行や証券会社の顧問、明治大学などで教鞭をとる。現在、拓殖大学客員教授。著書・共著に『韓国は日米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧』(海竜社)、『希望の日米新同盟と絶望の中朝同盟』(徳間書店)など。

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