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【富坂聰 真・人民日報】中国訪問を機に激変したトランプ氏の対北発言 “既視感”感じたトーンダウン (1/2ページ)

 案の定というか、想定内というべきか--。

 ドナルド・トランプ大統領の就任後初のアジア訪問の旅は、中国での米中首脳会談を機にやっぱり大きく雰囲気を変えることとなった。

 9日午後の会談後の記者会見でトランプ氏が語った内容は、

 「完全に北朝鮮を非核化することで合意した。経済的な圧力を強め、北朝鮮が無謀な道を放棄するまで続ける」「国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議の完全履行に向け、習氏と意見が一致した」

 というものだった。

 北京の前に訪れた韓国の国会で行った演説の中で使われた北朝鮮に対する激しい言葉と比べ、非難のトーンが大きく変わっていることは誰の目にも瞭然だ。

 加えて注目すべきは、その厳しい韓国の演説の中でさえ「北朝鮮が核開発を放棄するなら話し合う用意がある」と久しぶりに話し合いの可能性に言及している点だろう。

 もちろん、だからといって一触触発の状況が遠のいたわけではない。というのも金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の反応が明らかではなく、その判断が誰にも読めない状況に何の変わりもないからである。

 ところで5日の訪日からの流れを見ていて、私はある種のデジャビュに襲われた。

 それは何かといえば今年3月中旬に行われたレックス・ティラーソン国務長官の初のアジア歴訪である。

 この訪問も今回のトランプ大統領と同じく日本から韓国を経て中国に向かうというルートをたどったが、日本で北朝鮮の核開発を厳しく非難し、韓国ではさらにそのボルテージを上げた。だが、なぜか中国に着いたとたんこの問題に対する発言が一気にトーンダウンしてしまった。

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