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【北朝鮮危機】日本にとって北朝鮮危機への対処は前哨戦 最大脅威は中国の強圧的台頭 (2/2ページ)

 そして、「2035年までに、国防と人民解放軍の近代化を基本的に実現し、今世紀半ばまでに人民解放軍を世界トップクラスに育成する」と強調した。また、軍の役割を「軍事力を誇示し、危機をコントロールし、戦争を抑止するか戦争に勝つ」と規定したのだ。

 世界最強を目指し、軍の現代化と、現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」などのダイナミックな戦略を展開する中国に対して、ドナルド・トランプ大統領の米国は、明確な戦略もなく、ただ「アメリカ・ファースト」という自己中心主義を訴えるのみだ。

 唯一のスーパーパワーとしての「ノブレス・オブリージュ」(高貴なる者の義務)を忘れ、気候変動のパリ合意や、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)から離脱し、最も大切にすべき米国の同盟国からの信頼を失墜している。米国の戦略上のミスが中国の強圧的な台頭を許している側面がある。

 かかる状況において、わが国は、強大化し強圧的な対外政策を推進するであろう中国に対処しなければいけない。米国頼みの甘えの時代は過ぎ去り、自らの知恵と実力で対処しなければいけない時代に入ったことを自覚すべきだ。 =おわり

 ■渡部悦和(わたなべ・よしかず) 元陸上自衛隊東部方面総監、元ハーバード大学アジアセンター・シニアフェロー。1955年、愛媛県生まれ。78年東京大学卒業後、陸上自衛隊に入隊。その後、外務省安全保障課出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、第28普通科連隊長(函館)、防衛研究所副所長、陸上幕僚監部装備部長、第2師団長、陸上幕僚副長を経て2011年に東部方面総監。13年退職。著書に『米中戦争そのとき日本は』(講談社現代新書)など。

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