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【室谷克実 新・悪韓論】国民年金を武器にした文政権 労組の力で着々進む権力基盤固め、収益より「政権のため」に舵切り (2/2ページ)

 公正取引委員会の行政権限による財閥企業締め付け、検察による野党議員と財閥オーナー一族に対する牽制(けんせい)、そして国民年金公団の株主権行使…国会を通さない武器が着々とそろったのだ。

 国民年金公団は11月20日、国民銀行の持ち株会社であるKB金融持株の株主総会で、KB金融持株の労組が推薦した社外重役候補に賛成票を投じた。このデビュー戦は、圧倒的多数を占める外国人株主の前に敗れたが、公団は今後とも企業の株主総会では「労働者代表取締役」に賛成票を投じる意向を表明している。

 公団が発行済み株式の5%以上を握る上場企業は275社に達するとされる。韓国最大の機関投資家だ。

 財閥系企業の中には、公取委と検察の圧力を受けたオーナー一族が進んで労働者代表の取締役選任を提案するケースが出てくるかもしれない。

 国民年金公団は株式投資方針の変更も表明している。

 「環境や企業支配構造の側面で社会的責任を全うする企業に対する投資を強化する」「不道徳企業への投資を取りやめる」など、当たり前のことを言っているように思える。しかし、与党系のハンギョレ新聞(韓国語サイト10月31日)は株式投資方針の変更に関して、「日本戦犯企業などへの投資は減るとみられる」と報じている。

 韓国国民年金公団が、収益性より「政権のため」に舵を大きく切ったことは間違いない。 

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「悪韓論」(新潮新書)、「呆韓論」(産経新聞出版)、「ディス・イズ・コリア」(同)などがある。

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