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【菊池雅之 最新国防ファイル】北は「核戦争勃発の前奏曲」と挑発 米韓合同演習『ビジラント・エース』は来たるべき有事の“展開訓練” (2/2ページ)

 一方、米軍にとっては「演習を行うこと」だけが目的ではなく、「演習に向けて展開する」ことにも狙いがある。

 11月27日から今月2日まで、オーストラリアで米豪合同演習「ライトニング・フォーカス」が行われていた。この演習には、グアムに暫定配備されている2機のB1B爆撃機が参加した。そこで、オーストラリア空軍のEA18G電子戦機「グラウラー」が、敵の防空体制を妨害し、その間隙をぬってB1Bが爆撃する訓練など、実践的な内容で訓練を行った。これが終了すると、すぐに韓国へと向かった。

 米本土から飛来したF22やF35Aは一旦、嘉手納基地(沖縄県)を経由して韓国に展開した。岩国基地(山口県)に配備されている米海兵隊のF35Bは、ダイレクトに韓国へ向かっている。

 この状況を俯瞰(ふかん)すると、米軍は朝鮮有事の際、日本やオーストラリアを前進拠点とするのは間違いない。「ビジラント・エース」は、来たるべき有事のための展開訓練も兼ねている。

 心中穏やかでないのが北朝鮮だ。

 早速演習を非難し、「核戦争勃発の前奏曲」と挑発している。潜水艦発射型弾道ミサイルSLBMの発射試験が間もなく、それも早ければ今年中とも言われている。事態は深刻さを増すばかりだ。

 ■菊池雅之(きくち・まさゆき) フォトジャーナリスト。1975年、東京都生まれ。陸海空自衛隊だけでなく、各国の軍事情勢を取材する。著書に『こんなにスゴイ! 自衛隊の新世代兵器』(竹書房)、『ビジュアルで分かる 自衛隊用語辞典』(双葉社)など。

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