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【菊池雅之 最新国防ファイル】離島多い日本で重要な「統合火力誘導」 敵情報を陸海空自衛隊で共有、主力部隊到着前に敵をしとめる (2/2ページ)

 手本としたのが米海兵隊に編成された「ANGLICo」(アングリコ)と呼ばれる部隊だ。正式名は、Air-Naval Gunfire Liaison Company。和訳すると航空艦砲連絡中隊。このような部隊を陸自内につくることが最終目標だ。

 国内では、実際に統合火力誘導射撃訓練を行える場所はないため、学ぶ場をつくった。施設の目玉は、1セット1億9000万円で、今年7月に納入された「統合火力誘導シミュレーター」だ。

 大型スクリーンの前には、目標評定機(FCSS)模擬装置、模擬レーザー照射器などが置かれている。隊員たちは装置の前に着くと、スクリーン上に敵を探す。戦車や装甲車の形をした敵が確認できた。すぐに目標を分析する評定作業を行う。その情報をもとに、指揮官は、敵の殲滅(せんめつ)を決めた。

 スクリーンに映し出された敵の周辺では、次々に火柱があがる。教場の中に爆発音も響き渡る。なかなか本格的だ。間断なく数十発もの砲弾や爆弾が撃ち込まれると、画面は煙で覆われる。

 煙が晴れると、破壊された戦車や装甲車が映し出された。攻撃は成功した。

 もし、1回の攻撃で効果がなければ、さらに修正したデータを送り、再び攻撃を誘導する。

 米軍はイラクやアフガニスタンなどで、統合火力誘導により戦果を上げている。多くの離島を抱える日本だからこそ、統合火力誘導による攻撃は習得したい技である。

 ■菊池雅之(きくち・まさゆき) フォトジャーナリスト。1975年、東京都生まれ。陸海空自衛隊だけでなく、各国の軍事情勢を取材する。著書に『こんなにスゴイ! 自衛隊の新世代兵器』(竹書房)、『ビジュアルで分かる 自衛隊用語辞典』(双葉社)など。

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