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東京高裁エレベーター「アスベストで停止」の余波 30~40人行列、裁判期日も変更

 東京高裁や地裁が入る東京・霞が関の合同庁舎のエレベーターで、空気中にアスベスト(石綿)が含まれている可能性があるとして、大半の稼働を停止している。ただ、アスベストの疑いによる稼働停止を知らない利用者もいた。

 「不便だ。早く動いてほしい」。裁判所を訪れた30代女性はこう不満を漏らす。

 11、12日に稼働したエレベーターは19基中、低層階用(1~9階)3基と高層階用(10~18階)1基と非常用1基の計5基。1基しか動いていなかった10日からは増えたものの、昼過ぎには30~40人の行列ができていた。記者も取材で高層階用エレベーターで18階に上がるまで、約10分の時間を要した。

 庁舎にはアスベストを含む建材が使われており、高裁は定期的に調査を行っている。昨年12月にエレベーターのかごの外を調べた結果が今月9日夜に分かり、アスベストの可能性がある物質が見つかった。エレベーター停止の影響で10日には10件、翌11日には13件の裁判がそれぞれ期日変更や取り消しとなった。

 稼働停止のエレベーターは扉の隙間をふさぐようにテープが貼られ、「現在エレベーターは使用できません」と貼り紙があったが、アスベストに関する説明は見当たらなかった。記者が質問するまで稼働停止の理由を知らない利用者もいた。

 エレベーターの製造会社に問い合わせると、アスベストのような微小な物質は、空調からエレベーター内に入る可能性があるという。

 高裁総務課は、稼働停止の原因を記載しなかったのは「経路案内を優先したため」としているが、もう少し丁寧に説明してもいいのでは?

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