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米、対北で中韓に2・7制裁 平昌五輪直前、安倍氏訪韓と米セーフガード発動の深層 (2/2ページ)

 このタイミングでの発動を、どうみるべきか。

 国際政治学者の藤井厳喜氏は「中韓へのメッセージを込めた『米国の政治的思惑』もあるだろう」と分析する。

 というのも、中国は、国連安全保障理事会が制裁決議で規制対象とした石油精製品をめぐり、海上での密輸に関与し、「制裁逃れ」に加担しているとの疑惑がある。ウォールストリート・ジャーナル(日本語版)は19日、「北朝鮮制裁に違反する中国船、米国は見ていた」との記事を掲載している。

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権は、平昌冬季五輪前に、北朝鮮への露骨なすり寄りを見せる。カナダ・バンクーバーで16日に開かれた外相会合でも、康京和(カン・ギョンファ)外相が北朝鮮への人道支援再開に強い意欲を表明したという。

 こうしたなか、安倍首相は24日、平昌五輪の開会式(2月9日)出席のため訪韓する意向を明らかにした。官邸や外務省に慎重意見が強いなか、安倍首相が苦渋の決断を下した背景には、文政権が極端な「従北」政策に走らないようクギを刺したい同盟国・米国の意向もあったようだ。開会式には、マイク・ペンス米副大統領も出席する。

 「政治と五輪」「五輪と貿易」は一見、無関係に思える。だが、国際政治は冷徹で複雑な計算の上に成り立っている。

 文政権に不信感を高めているトランプ政権が、セーフガードを開会式直前に発動する。その開会式には、安倍首相とペンス氏が出席して、文政権に「日米韓の対北連携」を迫る。単に偶然と片付けていいものか。

 前出の藤井氏は「北朝鮮の後ろ盾である中国と、『従北』姿勢を強める韓国は、『核・ミサイル開発』を放棄させようという国際社会の足並みを乱している。トランプ氏は、中韓に融和姿勢を改めさせるために、踏み込んだ決断に至ったのではないか」と話している。

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