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【高橋洋一 日本の解き方】後継者不在のアベノミクス 憲法以外の対案乏しい石破氏、財務官僚に囲まれた岸田氏 (2/2ページ)

 財政再建といえば、岸田文雄政調会長の動きも気になる。自民党の財政再建に関する特命委員会を開き、財政再建の議論を本格的に開始すると報道されている。

 内閣府が国と地方を合わせた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化時期を後退させる試算を出しているため、社会保障費や地方交付税の伸びを抑えるという趣旨のようだ。

 岸田氏は政界で有名な「宮沢ファミリー」の一員である。この家系には、一族や婿などにキャリアの財務官僚が数多くいる。岸田氏はいわば財務官僚に囲まれているわけなので、いずれ財政再建路線になるだろうと見透かされていたが、やはりその通りだった。

 財政再建については、日銀を含めた統合政府でみれば、既に完了している。というのは、連結ベースのバランスシート(貸借対照表)でみて、負債と資産はほぼ見合っている。ということは、借金の利払いはあるが、それとほぼ同額の税外収入があるので、借金問題は実質的になくなっているといえるのだ。

 政府の各種の財政試算では、すべての税外収入を含んでいないので、基礎的財政収支がバランスしていないように見えるだけだ。

 緊縮財政をする必要がないのに、誤った事実認識の下で、緊縮財政を推進したら経済がダメになるに決まっている。そして他の政策もできなくなる。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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