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【国防最前線】陸自ヘリ墜落にみる防衛費の絶対的不足 問題視される「部品枯渇」 (2/2ページ)

 こうした実態は、大臣クラスが視察に行っても分からない。部品を取られて飛べない飛行機を見せる現場などないからだ。訪問は現場の励みにはなるが、実態把握にならない。これまで何度も言い続けてきたが、自衛隊は「できません」とは絶対に言わない組織だ。ぜひ、実情を知るためにOBなど事情通から聞き取りをしてほしい。

 根本的な要因は、やはり「防衛費が絶対的に不足している」ことにある。単に増やして改善される問題ではなく、むしろ、調達時にランニングコストが十分に予想できていないことが問題だ。

 例えば、購入する装備品が〇億円だとしても、補用部品や環境整備費が加われば、簡単に数倍にも膨れ上がる。購入時の担当者は良かれと思って決めるかもしれないが、大体1~2年で人事異動となり、コストが増大しているときにはいなくなっているのだ。

 今後、その懸念がある装備の筆頭はオスプレイだと言われていたが、今回の事故は、皮肉にもその配備予定地で起きてしまったのである。

 ■桜林美佐(さくらばやし・みさ) 防衛問題研究家。1970年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。テレビ番組制作などを経て著述業に。防衛・安全保障問題を研究・執筆。著書に『日本に自衛隊がいてよかった』(産経新聞出版)、『自衛官の心意気-そのとき、彼らは何を思い、どう動いたか』(PHP研究所)など。

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