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女子大生スマホ自転車運転死亡事故 痛切を極める遺族の告白 (2/2ページ)

◆ただ近くで見ているというか…。

 本誌・女性セブンは事故現場となった商店街で、改めて当日の目撃情報を収集。痛ましい現場の様子が浮かび上がってきた。事故に居合わせ、晶子さんの救助活動にも立ち会った地元女性が語る。

 「自転車にぶつかった衝撃で被害者女性が倒れて、まったく動かないんです。近所のかたがタオルケットを持ってきて、体に羽織らせたのですが、もう意識もなくて…。顔は白く、血は出ていませんでした。近くにいたかたが救急車を呼んで、5分ほどで到着したあとは救急隊のかたに任せました。脳震盪くらいだと思っていたのですが、まさか亡くなるとは思わなかったです」

 この間、晶子さんに衝突した女子大生は何をしていたのか。

 「自転車を脇に置いて、少し離れたところに立っていました。駆け寄った5人で救助活動をしていたのですが、その輪にも加わらなかった。ショックで茫然としていた、というよりも、ぼーっとしていた感じで。泣き叫ぶでもなく、ただ近くで見ているというか。到着した救急隊のかたが『自転車の運転手は誰ですか』と聞いたら『はい、私です』って普通に名乗り出ていました」(居合わせた地元民)

 茂さんは当日外出しており、午後4時に帰宅してまもなく居間の電話が鳴った。相手は消防署。嫌な予感がしたという。

 「家内はあの日、地元の忘年会に参加していました。3時には帰るって言っていたのに家にいないし、携帯にかけても出ない。そしたら消防署から電話があって、『奥様が事故に遭われて大変な状況なので、すぐに新百合ヶ丘総合病院に来てください』って。

 タクシーで病院に向かったら、先生が『一分、一秒を争います』と言うわけです。脳に血がどんどん溜まっていて、手術しなかったら今晩がヤマ、手術しても命を取り留める可能性は1%だと。仮に助かっても100%近く植物状態になると宣告されて…。あまりに急な出来事で、現実味がなかった」(茂さん)

 診断結果は脳挫傷。医師に懇願し、延命手術を施すも、ほどなくして息を引き取った晶子さん。茂さんは、人工呼吸器をつけた妻の血圧が徐々に下がっていく光景を、静かに見ていることしかできなかった。

 「『ちょっと行ってきます』、『はい、行っておいで』と。朝、家内を送りだしてね。あれが最後の会話になるなんて、思ってもみなかった。もっと話したいことがたくさんあったのに…」

 茂さんの絶望を慰める言葉は、存在しない。

 ※女性セブン2018年3月8日号

NEWSポストセブン
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