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【国防最前線】やむを得ない自衛隊の南西諸島配備、中国の領土的野望を阻止 石垣市長選“保守分裂”の危機 (2/2ページ)

 「でも、自衛隊が来れば狙われやすくなるのではないか?」

 そんな不安も人々にはまだ拭えない。ただ、沖縄県・石垣島周辺の島嶼(とうしょ)部は地理的に重要な位置にあるため、自衛隊があるなしに関わらず、占領目標となってもおかしくない。

 そうした事情から、2016年に日本の最西端に位置する国境の島、与那国島に沿岸監視部隊が配備され、宮古島では部隊配備に向けた造成工事が始まり、石垣島もそれに続くはずであった。

 だが、3月11日投開票の石垣市長選は「保守分裂」の様相を呈し、結果次第では、同島の計画白紙化の可能性もあるのが現状だ。

 最近、与那国島では子供の遊ぶ声が聞こえるようになった。人口減少が止まらなかった島だったが、自衛隊が家族を連れて入り活気が出たという。これら空白だった地域への自衛隊配備は、災害時の対応能力を飛躍的に高めることになる。

 自衛隊が出動するような事態にならないことが一番いい。ただ、自衛隊がいるメリットと、いないデメリットを判断してもらうために、正しい情報発信が求められる。=おわり

 ■桜林美佐(さくらばやし・みさ) 防衛問題研究家。1970年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。テレビ番組制作などを経て著述業に。防衛・安全保障問題を研究・執筆。著書に『日本に自衛隊がいてよかった』(産経新聞出版)、『自衛官の心意気-そのとき、彼らは何を思い、どう動いたか』(PHP研究所)など。

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