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金正恩氏の側近は韓国で「民間人殺害」を謝罪するか (2/2ページ)

 北朝鮮は、「天安」撃沈については「自作自演だ」などとして、現在までシラを切り続けている。だから、金英哲氏がこれについて何か言うことはないだろう。一方、北朝鮮は毎年11月になると、「延坪島砲撃戦の勝利」を記念する行事を開いている。

 実は、「天安」撃沈と延坪島砲撃に至るまでには、いくつかの伏線があった。1999年の第1延坪海戦と2002年の第2延坪海戦、さらに2009年の大青(テチョン)海戦である。南北の警備艇が激突したこれらの戦闘で、北朝鮮は続けざまに敗北。大量の戦死者を出していた。

 (参考記事:韓国哨戒艦「天安」撃沈から5年、危険の度を増した現場海域

 それに対する報復が、この2つの事件なのだ。

 北朝鮮は「天安」撃沈については、何らかの理由で関与を否定しているが、延坪島砲撃については、一連の戦闘を勝利で締めくくったものとして誇っているのだ。延坪島砲撃においても北朝鮮は韓国から局地的な反撃を受け、韓国側を上回る戦死者を出したとの情報もある。それが事実であっても、国土を先制攻撃された韓国が大規模な報復に出られなかったため、北朝鮮にとっては政治的な勝利であるというわけだ。

 というわけで、勝利した戦闘について「遺憾の意」を表明することは、金正恩氏にとっても心理的なハードルが低いのではなかろうか。とりわけ延坪島砲撃での民間人の犠牲に対して頭を下げることは、対韓国のイメージ戦略としても悪くはない。

 ともあれ、韓国は「天安」撃沈に対する報復として、2010年5月24日に「5.24措置」と呼ばれる独自制裁を発動している。これを解除させずには、金正恩氏が「新年の辞」で表明した南北関係の改善が大きく進むことはない。

 金英哲氏は、文在寅大統領と会うことになっている。その場で金正恩氏は、どのような「爆弾」を炸裂させるのだろうか。

デイリーNKジャパン
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