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【突破する日本】北朝鮮、時間稼ぎで「拉致カード」切るか 日本政府もすでに情報把握 (2/2ページ)

 横田めぐみさんら拉致被害者を帰すという話ではない。例によって「再調査する」として時間を稼ごうとの手法だ。拉致被害者を「人間の盾」にして米国による軍事攻撃を避けようというのだ。「拉致カード」が切られたとき、わが国のメディアや世論が堪えられるかも課題だ。

 「平和」は至上の価値であり、人命が犠牲になることもあってはならない。しかし、問題の先送りは北朝鮮の「悪」をより大きなものにし、より大きな犠牲を産み出す。英国の宥和政策はナチス・ドイツを増長させ、「ホロコースト」というより大きな悪を導き出した。歴史の教訓だ。

 北朝鮮の動向は、わが国にも他人事ではない。いや、むしろわが国も当事者になる問題だ。が、五輪開催中ということもあってか、メディアでも国会でも議論が低調だ。国会は「働き方改革」でもめている。厚生労働省の失態が原因だが、野党は相変わらず鬼の首を取ったかのように政府を攻め立てている。

 他方、北朝鮮情勢もあって本来、最も注力しなければならない憲法改正論議は迷走している。本丸の9条についての議論も百家争鳴状態だ。安倍晋三首相の提唱する、自衛隊を憲法に位置付ける意義を分かっていないからだ。

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士課程中退。専攻は憲法学、思想史、国家論、人権論。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。教育再生実行会議委員、法制審議会民法(相続関係)部会委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長など。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)など多数。

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