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【突破する日本】自衛隊を憲法に書き込む意義 現在は法的根拠が脆弱 (2/2ページ)

 しかし、それでも自衛隊を憲法に明記することの意義は非常に大きい。「何も変わらない」ということはない。いや、自衛隊の地位が格段に高まるのだ。法的根拠が強固になるからだ。

 自衛隊の根拠法令は自衛隊法と、防衛省設置法(旧防衛庁設置法)だ。言うまでもなく、この2つは法律に過ぎない。法律は衆参両院の出席議員の過半数によって廃止できる。

 つまり、自衛隊は衆参両院の過半数によって廃止することができる程度の組織に過ぎない。他の国家機関に比べて、法的根拠は脆弱(ぜいじゃく)ということだ。

 一時の国民世論の熱狂と、巧みなプロパガンダによって自衛隊廃止の立場の政治勢力が政権を執り、衆参で過半数を占めれば、自衛隊は廃止される可能性があるのだ。

 それが憲法に明記されれば、自衛隊は晴れて国民に承認され、容易に廃止されない組織となる。その意義は安全保障上も極めて大きい。

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士課程中退。専攻は憲法学、思想史、国家論、人権論。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。教育再生実行会議委員、法制審議会民法(相続関係)部会委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長など。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)など多数。

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