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【高橋洋一 日本の解き方】習近平氏は「皇帝」になるのか 国家主席の任期撤廃、インド洋での覇権主義も鮮明 (2/2ページ)

 今回の憲法の改正案では、習氏の指導思想についても個人名を冠した形で盛り込むとされている。在任中に最高指導者の名前が憲法に盛り込まれるのは異例であり、そのことも、「皇帝」を連想させる。

 共産党1党独裁の上に、習氏の独裁が加わる形となれば、当然、中国国内にも反発はあるだろう。しかし、この段階まできたということは、習氏が政治闘争に勝ち抜いてきたことを意味する。習「皇帝」の独裁によって、中国国内の安定性がもたらされる可能性が高いのだろう。

 中国は「海洋強国」への布石を着々と打っている。特にインド洋では、港湾の運営権を握り、いざというときに軍事転用できる体制をとっている。中国の「一帯一路」構想は、その後押しをしている。

 スリランカは中国資本を入れて、港湾整備をしてきたが、高い金利を払い切れずに、南部ハンバントタ港の運営権を中国に譲渡した。この場所は、アラビア海とインド洋の中間地点にあり、インドの目と鼻の先である戦略上の要衝地点である。

 そうした港湾の運営権の確保ととともに、中国海軍の増強も著しい。2030年までに4つの空母打撃群を運用し、米海軍への対抗意識を出している。こうしたところからも中国の覇権主義が注目される。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)