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金正恩氏の兵士たちは、こうして「民間人殺害」に手を染めた (2/2ページ)

 同報告書によると、回答者のうち14人が、民間人に対して暴行を働いたことがあると答え、25人は同僚による民間人暴行を目撃したと答えた。

 また、45人は民間人から略奪した経験があると答え、略奪を目撃したとの回答は7人、聞いたことがあるとの答えが7人だった。こうした略奪は、いずれも上官からの指示で行われていたもようだ。もちろん、北朝鮮軍とて略奪を認めているわけではない。摘発されれば犯人は厳罰に処せられるが、上官から罪を着せられ、公開銃殺される兵士も少なくないとのことだ。

 (参考記事:謎に包まれた北朝鮮「公開処刑」の実態…元執行人が証言「死刑囚は鬼の形相で息絶えた」

 一方、北朝鮮軍人による民間人女性に対する性暴力の実態については、かなり深刻と答えたのが7人で、深刻が9人、やや深刻が25人だった。この部分の答え方があいまいなのは、これが回答者たちにとっても、微妙な問題であるからかもしれない。

 北朝鮮軍の最も深い闇は、この辺にあるということだろうか。

 (参考記事:ひとりで女性兵士30人を暴行した北朝鮮軍の中隊長

 だが、17才で兵役に就く北朝鮮の若者たちは、何も犯罪者になりたくて軍隊に行くわけではない。最初は、祖国を守る使命感に燃えているのだ。しかし、理不尽な軍隊生活の中で堕落し、犯罪に手を染め、深刻な挫折を味わうことになる。

 そして北朝鮮当局は、そのような問題の原因が自国の体制から生まれていることを隠し、兵士たちの不満を、米国や韓国に対する敵愾心に作り替えようとしているのだ。

 (参考記事:「事故死した98人の遺体をセメント漬け」北朝鮮軍の恐るべき人権侵害

デイリーNKジャパン
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