記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】米朝会談を日本開催の大胆策 現状での妥協が最大のリスク、拉致事件解決へ関与すべき (1/2ページ)

 トランプ米大統領が、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と首脳会談を行う意向を表明したが、拉致事件や安全保障で日本が置き去りにされないためにはどのようなコミットが必要だろうか。

 米朝首脳会談というニュースが入ると、「筆者の見通しが外れた」という意見が寄せられた。何を言われているのかわからなかったが、筆者が「米朝開戦間近と煽っていたからだ」というのだ。

 ただし、過去の本コラムなどを読んでもらればわかるが、筆者が主張してきたのは、今の北朝鮮情勢がかつてのキューバ危機と類似しており、ソ連のミサイル撤去と同じことを北朝鮮がやらないと軍事オプション行使の可能性があるということだ。

 逆にいえば、かつてのミサイル撤去と同じことをすれば軍事オプションがなくなる。つまり、米朝首脳会談を通じて北朝鮮の非核化が実行されるのであれば、米国による軍事オプションはないということなのだ。そして、その可能性への一歩が出てきたわけで、この変化は極東アジアにおいて歓迎すべきことである。

 「前提条件」を意識して話す人は、前提条件以外の場合も頭に入れているので、今回の事態にはそれほど驚かない。筆者の見通しが外れたという人は、前提条件をすっ飛ばして結論だけを見ている人であろう。

 ところで、この「非核化が実行されれば」という前提条件が最大の難点である。以前の本コラムで書いたが、ほぼ完成に近い核・ミサイルを放棄するということなので、放棄するデメリットを補って余りあるメリットが必要だ。したがって、放棄するに至らず、米朝間の交渉によって米国が現状を認めて妥結するのが日本にとって最大のリスクである。

zakzakの最新情報を受け取ろう