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【朝鮮戦争の暗示 半島激動】弱すぎた韓国軍、米軍は激怒「韓国軍は頻繁に逃げ出した」 (2/2ページ)

 おびえた李氏はやっと動き、韓国軍は前線から引き上げ、再訓練した。

 韓国軍の名誉のためにいうと、旧満州国軍の士官で、知日派の白善ニョプ(ペク・ソニョプ)将軍(=のちの陸軍参謀総長)など、奮戦して米軍に信頼された軍人もいる。また再訓練を受けた韓国軍は、ようやく戦える状態になった。

 朝鮮戦争での、韓国の政治と軍の姿は今の韓国と似た点がある。

 政治家がメンツのために、国や安全保障問題を混乱させる。軍事の素人だった李氏は過度の楽観から事前の準備をせず、戦争指導も稚拙で、韓国を「亡国の淵」に追いやった。

 一方で、反日政策を続け、朝鮮戦争中の52年に日本の竹島(島根県)を韓国軍に占領させた。

 現在の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、北朝鮮との融和に動き、韓国国内や、韓国軍、日米など関係諸国に困惑を広げている。再び北朝鮮に隙を見せ、亡国を招かないだろうか。

 4月に南北首脳会談、5月に米朝首脳会談が予定されるなど、朝鮮半島情勢が激動している。ただ、ドナルド・トランプ米大統領は政権中枢に「対北強硬派」を集めるなど、軍事的選択肢を排除していない。前回の朝鮮戦争には、今そこにある危機に向き合うために、参考になる失敗と教訓が詰め込まれている。戦史を紐解いてみたい。

 ■石井孝明(いしい・たかあき) 経済・環境ジャーナリスト。1971年、東京都生まれ。慶応大学経済学部卒。時事通信記者、経済誌記者を経て、フリーに。著書に『京都議定書は実現できるのか』(平凡社)、『気分のエコでは救えない』(日刊工業新聞)など。

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