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【朝日新聞研究】環境問題による「ジャパン・バッシング」の一例では? マレーシアの森林伐採記事、歴史問題と極めて酷似した構図 (1/2ページ)

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 1月29日の国際面に「むしばまれる生活の森」「熱帯林乱伐 村民、中止求め提訴」「賄賂横行 許可を乱発」と見出しに掲げた大型記事がある。マレーシア領のボルネオ島サラワク州で、自然破壊が進行しており、「2001~16年で東京都の面積の11倍にあたる2万5260平方キロの森林が破壊された。世界で最も速く森林破壊が進んでいる地域の一つと指摘される」というのである。

 先住民ブナンの人々は、森の狩猟民だった。30年前に定住してからも、森から食料を得て暮らしてきたので、森林破壊によって、生活そのものが脅かされているというわけである。その様子を現地で守真弓記者が、マトゥ・トゥガン村長に取材している。

 この森林破壊は、マレーシアの木材会社が行っていることであり、それを許可しているのは現地の政治家であるという。そこで村民は09年に、木材会社と州政府を相手取って、伐採中止を求めて提訴した。

 ただし、この記事の眼目は、ボルネオの森林破壊の状況・原因を、単に報告することではない。次の見出しに、それは表現されている。

 「木材 最大の輸出先は日本」「新国立建設にも使用 批判の声」

 サラワク州木材産業開発公社の説明では、同州の木材の輸出額の約4割は日本への売り上げだという。そして、先の木材会社製の型枠合板が、新国立競技場の建設に使用されていることが、環境団体の調べで判明し、朝日新聞の取材でも確認されたという。

 新国立競技場建設で使われる木材が、型枠合板だけなのか、本体の部材も含むのか、この記事ではよくわからない。

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