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【室谷克実 新・悪韓論】「国営航空KAL」の姿が見えてきた 社名を商標権に、一族が居ながらにして「利益」吸い上げ (2/2ページ)

 これとは別に、会長自身が系列ホテルの建設資材を自宅改修に流用し、ホテル名義で購入した高級家具を自宅に据えていた横領容疑を抱える。

 ところで、大統領府スタッフと閣僚を除く文大統領の人事は、昔からの支援者への「報恩」が特徴だ。米国や中国、ロシア、日本の大使も、専門性をほとんど考慮せず「昔からの支援者」を据えた。だが、報恩すべき大物はまだまだいる。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で首相や副首相を務めた「左翼の重鎮」らだ。

 ポスコはここ2年ほどで、すさまじい勢いで業績を回復させた。が、ポスコ会長は残り任期2年を残して突然辞任した。「政権の圧力」によることは公然の秘密だ。ポスコは国策会社から民営化したが、依然として政権は法的根拠のない人事権を握っているのだ。

 かつて国営企業だったKT(韓国最大の通信事業会社)も同様だ。きっと、どちらの後任会長にも「左翼の重鎮」が選任されるのだろう。

 しかし、ポストが足りない。そんな時に「水かけ姫」騒動が起きた。

 これを機にKAL内部では労組が「オーナーのいない航空会社へ」の運動を始めた。娘2人だけでは不十分。「会長も、息子の社長も出ていけ」というわけで、政権にとっては渡りに船だ。

 主要産業の国有化は、左翼政権の“隠された本音”だが、民間企業のままでも経営権を握ることは国有化への過程であり、報恩にも対応できる。そういえばKALも昔は国営会社だった。

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。著書・共著に『悪韓論』(新潮新書)、『崩韓論』(飛鳥新社)、『韓国リスク』(産経新聞出版)など多数。

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