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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】都市化に翻弄される気象観測 数十年間に20~30%の観測点が移転 (1/2ページ)

 「暑さ日本一」を観光資源にもしていた群馬・館林(たてばやし)のアメダス観測点がこの6月に移動する。

 気温はもともと気象庁のアメダスのデータだったから、観測点が移動すれば変わってしまう可能性が大きい。館林のアメダスはフェンスと低木で囲われている。だが周囲に建物が密集していて、駐車場やアスファルト舗装の道路と隣接している。そのうえ地面が本来のアメダスのように芝生ではなく、防草シートで覆われている。このため高温になりやすいのではないかとの評判があった。

 移転先は館林高校のグラウンド。田畑が点在する場所だ。さて、今夏以降の「暑さ日本一」がどうなるのだろう。気温が高い日に商店街が行うセールもなくなるのだろうか。

 館林に限らず、まわりに家が建てこんでしまったり、ビルが建って風速や気温が変わってしまった気象観測点は多い。

 東京都千代田区大手町にある気象庁の観測点も都市化に押されて移転を繰り返している。地下に地下鉄が5本も通り、まわりを高いビルに囲まれてしまったからだ。

 地震計は1977年に近くの北の丸公園に移動した。感度が高い地震計は100メートル先を人が歩く振動でも感じる。移転先でも、決して十分静かではないが、「東京で観測した」地震計としての価値がある。幸い地震計は、近くに場所を移しても、雑音レベルこそ違え、観測値に変化はない。

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