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【高橋洋一 日本の解き方】労組はこのままでいいのか 賃上げに無理解な左派政党、成果を出している安倍政権 (2/2ページ)

 逆にいえば、労働組合や左派政党が情けないということになる。雇用の確保をまず行い、そのうえで賃金の上昇を狙うのは、本コラムで繰り返し述べているようにマクロ経済政策のイロハのイである。それが労働組合や左派政党の主張に合致するので、世界では左派政党も政権を担えるわけだ。

 ところが、日本ではこのマクロ経済政策の常識が、不思議なことに労働組合や左派政党にまったく通じない。そういう状況なので、安倍政権は政治的にその間隙を突いた。世界から見れば、安倍政権は「左派政策」をやっているようにみえる。

 「官製春闘」といっても、安倍首相の賃上げ要請は、金融緩和で失業率を下げるとおのずと賃金が上昇する経済のメカニズムをよく分かったうえで、左派政党のお株を奪う政治的な発言であることは間違いない。

 この5年間の「官製春闘」の結果、労働組合も、安倍政権が成果を出しているのは認めざるをえないだろう。この際、成果を出してくれる安倍政権へ乗り換えるのも、新たな時代の労働組合の役割ではないか。

 中国の指導者だったトウ小平氏の言葉として「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫である」というものがある。労働組合は、イデオロギーに固執するのではなく、労働者のために「鼠を捕る良い猫」を探すべきだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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