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行政、立法、司法、経済・・・全て隠蔽体質、このままでは国が没落する 弁護士・久保利英明氏、特別インタビュー (2/2ページ)

 やはり、大半の理事が力士出身者では、コーポレート・ガバナンス(企業統治)は効きようがありません。プロ野球コミッショナーのように、外部の人が理事長になるしかなく、一連の女人禁制問題をみても、日本だけのルールは通用しません。グローバルの視点から、女性理事を入れてほしいですね。

 財務省の決裁文書改竄やイラク派遣自衛隊日報など、公文書のずさんな扱いも止まりません。国会原発事故調査委のようなものを設置して究明しないと、同じ過ちを繰り返すだけです。行政を正すべき立法も頼りになりません。

 私たちは1票の格差是正を目的に「一人一票実現国民会議」を発足させました。すべての国民が1票を持つはずなのに、0・5票の人が多数存在します。選ばれるべきでない人が議員に当選した可能性もあります。

 こんな現状に「ダメなものはダメ」と言えないのが裁判所。私たちは、最高裁判所裁判官国民審査の際、1票の格差を容認する裁判官に×をつける運動をしています。一方、最高裁側はある裁判官の経歴から元加計学園監事という事実を隠しました。

 昔は政治が三流でも経済は一流、官僚も優秀と言われました。しかし、いまは行政も立法も司法も経済もすべてが隠蔽体質。このままでは国は没落します。(聞き手・鈴木恭平)

 ■久保利英明(くぼり・ひであき) 弁護士。日比谷パーク法律事務所代表。1944年8月29日、埼玉県出身。73歳。東京大学法学部卒業、71年に弁護士登録。第二東京弁護士会会長、日弁連副会長などを歴任。桐蔭法科大学院教授。一人一票実現国民会議共同代表。スモン訴訟や労働問題を手がける一方、大型倒産、知的財産分野でも活動。コンプライアンス、コーポレート・ガバナンスを早くから提唱。『「交渉上手」は生き上手』(講談社)など著書多数。

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