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【有本香の以毒制毒】拉致解決、阻むは「内なる敵」か 「森首相の失態」と同じ構図の「安倍倒閣運動」 (2/2ページ)

 新聞報道を受け、テレビなども「森首相は無能だ」などと騒いだ。これは今日展開されている、メディアによる「安倍倒閣運動」と、同じ構図ではないのか。

 森氏は1997年、当時の連立与党(自民党、社民党、新党さきがけ)の団長として北朝鮮を訪問した。拉致被害者の生存が定かでない中、訪朝団の面々が拉致の件で北朝鮮に激しく詰め寄り、そうした中で「第三国での引き渡し案」が出てきた経緯を、私に明かした。

 このような事情を、世界随一の諜報機関を持ち、当時、北朝鮮との国交樹立間近だった英国の首相に、日本の首相が話し、協力を頼んだことは、果たして問題だったのだろうか。

 今振り返ると、むしろ日英トップの会話の中身が、容易にメディアにリークされたことの方が大問題ではなかったか。

 もしこれが、拉致問題解決策を模索していた首相を陥れんがための、何者かとメディアによる連係プレーだったとしたらどうか。

 森氏は9日、「モリカケ政局」での安倍首相の対応のマズさを厳しく指摘しながら、次のように言った。

 「しかしね、政策、外交で、安倍さんは特にミスをしていないよ」

 今ようやく、拉致問題の進展が期待できる局面に来た。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の動きはもちろんだが、「内なる敵」の動きにも、私たちは注視する必要がある。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)、『「小池劇場」の真実 』(幻冬舎文庫)など多数。

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