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富士山噴火なら290万人餓死か 首都直下地震と連動、降灰で都市機能まひ 政府も重大関心 (1/2ページ)

 霊峰富士は300年の眠りから目を覚ますのか。富士山が噴火した場合、大規模降灰によって首都圏の都市機能がまひする恐れがあると政府が想定していることが分かった。首都直下地震との連動で高齢者を中心に290万人の餓死者が出るという民間の試算もある。

 富士山は781年以降、大規模噴火が少なくとも10回程度起こった記録が残っている。溶岩が流出し青木ケ原樹海を形成するきっかけとなった「貞観噴火」(864年)や、現在の東京都心付近でも4センチの降灰が積もったとされる「宝永噴火」(1707年)が知られるが、以降約300年間は噴火はなく、1960年代以降は主だった火山活動の兆候も確認されていない。

 富士山が噴火した場合、深刻な被害をもたらすと考えられているのが、首都圏を中心に降り積もる火山灰だ。政府が過去の噴火の推計をもとに検討している被害想定案では、東京23区でも1~10センチ以上降灰する可能性があるという。

 政府の検討資料では、国内外の火山被害の事例を参考に、降灰量が(1)1センチまでで一部の交通網に遅延や停止(2)10センチまでで社会・経済活動に障害発生(3)30センチ以上で同活動がほぼ不能-の影響を及ぼすと定義した。

 具体的には、降灰が始まると空港の閉鎖や飛行禁止となり、5ミリで車の故障、鉄道の運行停止や目や気管支の異常など健康被害が出始める。1センチを超えると、送配電網の性能低下で大規模停電や水道の濾過(ろか)材の目詰まりで供給停止のリスクが増大する。10センチ以上に達すると車の走行が不能となり、物資の配送網が遮断される可能性もあるとした。

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