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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】探査機「インサイト」が火星で地震計  (1/2ページ)

 さる5月5日、米国航空宇宙局(NASA)は火星探査機「インサイト」の打ち上げに成功した。

 米国の西海岸から惑星に向かう探査機が打ち上げられたのは初めてで、ロケットが飛んでいくのが早朝のロサンゼルスからよく見えた。

 この探査機の主な任務は地震計だ。このほかにも、穴を数メートル掘って火星の中から出ている熱流量を測る。

 いままで火星や金星などの惑星に探査機が着陸したが、それらは大気や気象を観測するなど、地表での調査に限られていた。

 地震計は、その惑星に地震が起きているのかどうかを調べることができる。それだけではなく、熱流量とともに、惑星の内部がどうなっているかの手がかりも得られる。

 地球外に地震計を持ち込んだのは2番目だ。最初は月に持ち込んだ。1969年に地震計を設置して、約9年の間、地震計を稼働させた。

 この地震計は、いままで地球で捉えられたことがない地震をいくつも記録して、月の内部構造についての多くの知見を集めた。

 いちばん不思議だったのは、表面から800~1100キロという深いところで地震が起きていたことだ。この地震は約3100回も記録された。

 深さがせいぜい700キロあまりの地球で起きる地震よりずっと深い。これは月の半径の半分もあるところだ。月の4倍も大きな地球では、いちばん深い地震でも半径の8分の1ほどだから、ずっと大きい。