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「ゲイツ原発」開発、中国連携の脅威 実用化不透明も習政権のしたたかさ ジャーナリスト・石井孝明氏寄稿 (1/2ページ)

 米IT大手マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が、中国と連携して最新の第4世代原子炉「進行波炉」の開発を進めている。福島原発事故を受けて、日本の新型原子炉研究が停滞するなか、世界屈指の大富豪と、共産党一党独裁国とのタッグは、経済面でも安全保障上も脅威だ。ジャーナリストの石井孝明氏が「ゲイツ原発」について、リポートする。

 ゲイツ氏が実質オーナーという米企業「テラパワー」は、新型原子炉「進行波炉」の研究開発に取り組んでいる。同炉は「小型・低コスト」「高い安全性」が特徴。ウランから燃料をつくる際に生じる劣化ウランを燃料に使い、最長100年間も燃料交換なしで動く。

 同社は昨年11月、中国の原子力発電大手「中国核工業集団」(中核集団)などとの合弁企業「中核河北核電有限公司」(河北省滄州市)を設立した。5年以内に、新型原子炉の実用化を目指す。

 ゲイツ氏は約9兆円の資産を持つ大富豪であり、慈善活動家でもある。以前から、温室効果ガスの削減や、途上国のエネルギー不足解決のために、原子力の活用に関心を向けてきた。

 だが、ゲイツ氏個人の力だけでは原子炉開発はできない。核物質はさまざまな国際的な規制があり、実用化までに実験炉での研究が必要になる。そこで、協力を申し出たのが中国だった。

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