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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】各地の火山から人体に有毒なガス 自衛隊員3人が窒息死する事故も (1/2ページ)

 宮崎、鹿児島県境にある霧島連山の硫黄山(標高1317メートル)で噴火が始まって2カ月になろうとしている。

 噴火がその後拡大しているわけではないので、幸い人体の被害はない。だが、ヒ素などの有害物質が大量に流れ出して農業に深刻な影響をもたらしている。えびの市内を流れる長江川から、環境基準値の最大約200倍のヒ素が検出されたのだ。

 水田は大量の川の水を使う。作付けされなくて今季の稲作を断念した水田は計1230ヘクタールにものぼった。1400軒もの農家が稲作をあきらめたのだ。

 実は各地の火山から有害なものが出てきている例は多い。

 火山から出て来る有毒なものは、ヒ素のほか、水銀や硫化水素や亜硫酸ガスや二酸化炭素やメタンがある。これらはいずれも人体に有害なガスで、多くは無色のガスだ。

 2015年には秋田県・乳頭温泉で硫化水素ガスで3人が死亡した。空気より重くて窪地に溜まっていた硫化水素ガスの中で死亡したのだ。

 硫化水素ガスは「タマゴの腐ったような臭い」と言われるが、実は、濃度が高いと人間の嗅覚がマヒしてしまって感じなくなる。死亡した3人は温泉の維持管理にあたっていた現場のプロだった。

 ちなみに、よく「硫黄臭」と言われるものは硫化水素ガスの臭いのことで、硫黄そのものには臭いはない。

 また2010年にも青森・酸ヶ湯(すかゆ)温泉上方の沢で、山菜採りに訪れていた女子中学生1人が、現場に滞留していた火山ガスで中毒死する事故も発生している。

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