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【日本の選択】北の憲法には「核武装国家」と規定 「非核化」という空約束を繰り返してきた北 (2/2ページ)

 憲法で「核武装国家」と規定されているのが北朝鮮なのだ。北朝鮮において「立憲主義」を守り抜くためには、核武装国家であり続けなければならないということになる。

 正恩氏の父であり、祖国の指導者とたたえ続けてきた正日氏の偉業とされるのが「核武装」だ。「核保有国」としての立場を捨てることは、正恩氏の政治的正統性を揺るがしかねない選択である。

 偉大なる指導者の「核保有」という選択が誤ったものであったことを認めさせるのは、容易なことではない。今回、正恩氏は「朝鮮半島の完全な非核化に向けた、固く揺るぎない決意」を確認したというが、独裁者が「決意」を「確認」したと表明しただけで、平和は訪れない。確実に非核化を実施したのでなければ、平和は訪れないのである。

 現在、米朝首脳会談を評価すべき時期ではない。歴史だけが、この会談を評価できる。今、われわれにできることは、北朝鮮が「完全な非核化」を実施するのか否かを、厳しく監視し続けることだ。

 ■岩田温(いわた・あつし) 1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。拓殖大学客員研究員等を経て、現在、大和大学政治経済学部政治行政学科専任講師。専攻は政治哲学。著書に『平和の敵 偽りの立憲主義』(並木書房)、『人種差別から読み解く大東亜戦争』(彩図社)、『「リベラル」という病』(同)など。

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