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ドロ沼?の早大総長選 候補者がツイッターで「職員の左遷」暴露も

 日本大学の権力構造の問題がいまだ波紋を広げるなか、盛り上がりをみせたのが14日に教職員らによる投票が行われた名門、早稲田大学の新総長選挙だ。3人の候補が出馬し、大物OBや体育会を交えた乱戦模様。候補者の1人がツイッターで「総長選に絡む職員の左遷」に言及する事態にもなった。

 総長の任期は4年で2期まで務めることができる。14日の決定選挙は学内の教職員2168人と評議員やOB組織などから選出される商議員など学外1117人の計3285人が投票権を持つ。即日開票で得票総数の過半数で当選となる。

 新総長の最有力候補とされるのが、副総長で法学学術院の島田陽一教授(65)だ。法学部は伝統的に総長選に強く、鎌田薫現総長も法学部出身だ。島田氏はラグビー部部長も務めた。

 3月まで早稲田実業で校長を務めていた教育・総合科学学術院の藁谷(わらがい)友紀教授(63)は支持者が華やかだ。早大出身の森喜朗元首相や早実出身の王貞治・福岡ソフトバンクホークス会長など大物OBも応援に駆けつけた。学内ではボクシング部部長も務めた。

 政治経済学術院の田中愛治教授(66)は、「昭和のフィクサー」と呼ばれた田中清玄氏の次男で、世論調査などを科学的に分析する計量政治学の学者としても知られる。ゼミの教え子には将棋の中村太地王座がいる。田中氏自身も体育会空手部出身で空手部部長を務める。

 田中氏は12日にツイッターで「早稲田の総長選挙で、負けた方の候補者を支援した職員が左遷されたり、降格されることはあってはならない」とつぶやいた。これまでの総長選で職員の降格や左遷があったことを示唆したとも受け取られ、話題を呼んでいる。

 選挙戦では藁谷氏と田中氏がツイッターなどSNSを活用している。早大関係者とみられるアカウントからは「ツイッターを始めると学生からの声が直撃することもあるが、それを乗り越えてこそ真の早稲田王=早稲田総長ではないか」という声もあった。

 5月22日から23日にかけて学生の信認投票も行われた。各候補の信認または不信認を投票するもので、投票率は在籍学生数の2・53%と低調だったが、不信認票が多いのは藁谷氏、島田氏、田中氏の順番だった。

 大学通信の安田賢治氏は「早大を含め多くの大学で法学部出身の総長が多い。文部科学省の窓口役となるために法的な手続きに詳しい人が必要だという理由がある」と説明する。

 かつては地方出身者が多いイメージがあった早大だが、「いまは合格者の7割が1都3県の学生でいわば『関東ローカル』の大学になりつつあるというのが課題」と分析する安田氏。

 誰が勝っても「ノーサイド」で収まるのか。

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