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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「世界」》史上初の米朝会談の政治ショーに世界がため息…日本は拉致で実、安倍首相の外交手腕は正念場 (1/2ページ)

 世界が注目した史上初の米朝首脳会談は壮大な“政治ショー”にすぎなかったようだ。「ディール(取引)の達人」を自認し、交渉相手が信頼できるかどうかは会って「1分」(最近、「1秒」と豪語したこともある)でわかると自信を示していたトランプ米大統領。初対面での12秒間の握手と、その直後の2人きりの会談で、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が「若いのに才能と戦略がある男」(トランプ氏)と判断した結果、両氏が会談後に署名した共同声明は、「朝鮮半島の非核化」という北朝鮮が一貫して主張してきた文言を盛り込んだけ。世界が固唾をのんで見守っていた非核化の具体策については“ゼロ回答”に終わった。

 米朝会談が行われたシンガポールには世界中から数千人のメディア関係者が集まったが、彼らの取材合戦をあざ笑うかのよう。「史上初」という会談の重みと、国際社会の期待を裏切る結果の落差に報道陣は拍子抜けした。河野太郎外相は米朝会談当日の12日午前の閣議後会見で、米朝会談の成否に関し「北朝鮮からCVID(完全で検証可能かつ不可逆的な核廃棄)の約束を引き出せるかどうか」と力強く話していたのだが…。

 一方、日本が胸をなで下ろしたのは、トランプ氏が米朝会談後の記者会見で、北朝鮮による日本人拉致問題に関する金氏とのやりとりについて「提起した。非核化以外の議題では日本の安倍晋三首相が最も重視している問題だ」と明言した瞬間だ。よかった…。多くの日本人がそう思ったのではないだろうか。予測不可能な言動が多いトランプ氏のことだ。「拉致問題? ああそうだった。首相から頼まれていたが言い忘れちゃった。今度、金氏に言っておくよ」とでも言いかねなかった。実際、外務省は「トランプ氏は最後に会った人との話しか覚えていない」(幹部)と大まじめに心配していた。

 安倍首相は米朝会談直前の7日にワシントンまで出向き、トランプ氏に拉致問題を議題するよう念押し、米朝会談直前もトランプ氏と電話会談した。米朝会談の行方によっては拉致問題の解決は大きく遠のく。北朝鮮の非核化に向けた協議は今後の米朝交渉に委ねられたが、米朝会談に向けて“トランプ対策”に奔走した日本政府は、トランプ氏の拉致問題提起で一定の成果を得た格好だ。金氏は、世界一の軍事力を持つ米大統領から面と向かって日本人拉致問題を解決するよう促されたのだ。自国の体制保証を何よりも重視する金氏にとって、国民向けの機関紙で「拉致問題は解決済み」などといくら日本を罵ろうとも、今後相当のプレシャーになるはずだ。

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