記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】“セイコノミクス”は総裁失格だ 財務省の印象操作に似た「国と家庭の借金同一視」の過ち (1/2ページ)

 野田聖子総務相は政治資金パーティーで「アベノミクスはステージ2に移行すべきだ」として、「目標を物価に定めるべきではない」「一般家庭の集合体が国家」「財政再建がないがしろにされている」などと発言したという。こうした発言はどこから影響を受けたものなのか。実際に野田氏の政策が実行されたら経済はどうなるのか。

 当人は、アベノミクスの「批判」ではなく「ステージ2」だというが、要はアベノミクスのマクロ経済部分の否定だ。

 デフレの時に金融緩和と財政再建ではなく積極財政を行うのは、本コラムで何回も強調してきたように世界標準のマクロ経済政策である。

 アベノミクスのステージ2というなら、「インフレ目標と最低失業率(NAIRU、インフレを加速しない失業率)を目指して金融政策と財政政策を活用する」とでも言えばいいものを、マクロ経済への無知の上に、財政再建を前面に立てることで馬脚を現している。

 「目標を物価に定めるべきではない」というのは、最低失業率を目指さないことと同じになり、雇用を確保しないのかと言われてしまう。雇用に熱心でないと、とても野党と渡り合えない。それでは自民党総裁失格だ。

 「一般家庭の集合体が国家」と言いながら、国家財政を家計に例える考え方もまずい。これはしばしば財務省が使う手であるが、その背景には「借金は悪」というものがある。家計は経済主体としては貯蓄主体であり、借入は基本的にはないので、借金しているのは異常だと勘違いする。

zakzakの最新情報を受け取ろう