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【ぴいぷる】「ゆる鉄」写真家の中井精也氏 型にハマらぬフォト“鉄”学 (1/2ページ)

 「鉄道を通して、街の雰囲気や空気感という目に見えないものをどう感じてもらうか。それを考えながら撮っているだけです」

 肩書は「鉄道写真家」。だが、題材は車両に限らない。木々の間から控えめに顔をのぞかせる電車や、車窓から外を仲良く眺める子供たち…。鉄道に関わる人、モノ、風景を広く「ゆる鉄」と名付け、作品を発表し続けている。

 物心ついた頃から電車と写真が好きだった。専門学校を卒業し、写真家として歩み始めたが、雑誌や広告の仕事をこなすうち、鉄道とは距離が離れていった。

 「そんなとき、湯布院(大分)で鉄道を撮ってくれという仕事が舞い込んだんですけど、正直『面倒くさっ』と思っちゃったんです。ほかの仕事が忙しすぎて」

 自分で思っておきながら、ショックだった。これまで歩んできた道を自ら、否定するようなものだったからだ。

 「昔のように撮ろう」

 そう決意して仕事を整理、ライフワークである鉄道に再び向き合った。

 今もブログで続ける「1日1鉄!」を2004年からホームページで始めた。そこでは、その日に撮った「ゆる鉄」作品をほぼ毎日更新している。

 インターネット上で無料で写真を公開することに対し、先輩からは「安売りするな」との忠告も受けた。でも、一人でも多くの人に作品を見てもらいたい。何より撮影が楽しかった。

 ■妻の「不安」が自信に

 そんな夫を見て、妻もさすがに心配になったらしい。

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