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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】「拉致の解決なくして日本はカネ出さず」 米朝交渉の鍵握った拉致問題 (1/2ページ)

 日本人の拉致問題はどうなるのか。私は先の米朝首脳会談(12日)によって、「一筋の光が見えたのではないか」と思う。

 なぜかと言えば、これまで「核・ミサイル問題とは別」とみられてきた拉致問題が、米朝交渉の重要な要素に組み入れられた。その結果、「拉致問題の解決なくして、米朝交渉の出口もない」状況になったからだ。

 もちろん楽観はできない。だが、少なくとも拉致問題が日本だけの問題でなくなったのは確かである。どういうことか。

 ドナルド・トランプ米大統領は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談後、非核化の費用について「韓国と日本が北朝鮮を支援する」と述べた。トランプ氏は先に、非核化の見返りになる経済支援についても日本や韓国、中国に求め、米国の資金拠出を否定した経緯がある。

 一方で、トランプ氏は首脳会談で正恩氏に拉致問題を提起し、6月14日付の産経新聞の報道によれば、正恩氏に「安倍晋三首相は拉致問題を解決しない限り、支援には応じない」と述べたという。

 以上を整理すれば、トランプ氏は「拉致の解決なくして、日本はカネを出さない」ことを十分理解している。そのうえで、繰り返し、日本の経済支援をチラつかせている。

 今回の米朝交渉は「非核化」と「ミサイル廃棄」が入り口で、出口は「制裁解除」と「経済支援」というのが基本構図だった。それは、トランプ氏が正恩氏に見せたという映画の予告編風ビデオでも明らかだ。

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