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【菊池雅之 最新国防ファイル】NATO軍事競技会への期待、銃火を交わさずとも生まれる交流 (1/2ページ)

 米朝首脳会談(12日)を受け、8月に予定していた米韓合同指揮所演習「乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン」など、いくつかの米韓演習が中止となった。北朝鮮は増長したのか、日本に対しても《敵対行為をやめない限り、無視し続ける》などと、国営メディアが騒いでいる。

 各国の軍隊は、戦術技量や練度向上を図り、即応体制を維持するために、平素から「訓練」「演習」「競技会」を必ず行っている。

 これは自衛隊も同じ。年間を通じて、大小さまざまな訓練や演習を実施している。米軍との共同訓練も行い、日米連携強化を図っている。

 2国間や多国間で行う訓練には、参加国の信頼関係の醸成も期待できる。日本も今後、他国との訓練を強化していく指針を打ち出したばかり。今年も、英陸軍とインド陸軍、陸上自衛隊の共同訓練が計画されている。

 NATO(北大西洋条約機構)では、「多国間演習」だけでなく、「多国間軍事競技会」も行われている。日ごろの成果を確かめる目的は演習とは同じだが、競技会方式で、射撃や戦術を競い合う「軍隊オリンピック」とも言えるものだ。

 中でも、2015年に始まった戦車競技会「ストロング・ヨーロッパ・タンク・チャレンジ」は、世界が注目する多国間軍事競技会になった。

 米国とドイツの共同主催で、独グラーフェンヴェーア演習場で行われている。今年は6月3日から8日まで、NATO加盟国およびパートナー国から8カ国の戦車部隊が集結し、過去最大規模となった。射撃訓練を含む12種目を競い合い、見事優勝を収めたのはドイツ陸軍だった。