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【編集局から】「日朝首脳会談、焦らないで」拉致被害者の家族の訴え

 「一部の個人が、安倍(晋三)首相に『日朝首脳会談ありき』というような形で声を高めていたり、『(北朝鮮に)経済支援をするべきだ』ということを声高に訴えていますが、論外であり、私たち被害者家族の障害であって、迷惑行為でしかありません。本当に言葉と行動を慎んでほしいと思います」

 先週の金曜日、東京都内で開かれた集会で、ある拉致被害者の家族が訴えた言葉です。

 6月12日の米朝首脳会談を受けて、日本政府が北朝鮮との対話を模索するなか、「外野」からさまざまな意見が出ています。「日朝国交正常化推進議員連盟」なる議連も活動を再開し、6月の総会では日朝首脳会談の早期実現を求める声が上がったそうです。

 逆に、拉致被害者の家族は、首脳会談開催を焦るべきではないと主張しています。会談に前のめりになれば、また北朝鮮にだまされる恐れがあるからです。一刻も早い被害者との再会を願う家族が、「焦らないで」という意味を重く受け止めるべきでしょう。

 「外野」の声には、北朝鮮の主張を代弁するようなものもあります。発言するのは自由ですが、一体何が目的なのでしょうか。拉致問題解決を邪魔するような動きだけはやめてほしいと切に願っています。(報道部・森本昌彦)