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【国難突破】金正恩氏、核実験強行「本当の狙い」 大局的には何が生じている? (1/2ページ)

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 米朝首脳会談(6月12日)から22日たった。日本を含め、世界中で無数の論評が出ているが、最も重要な因子を誰しもが推測に頼らなければならないので、正解は今のところ、どこにもないだろう。

 「米国の北朝鮮攻撃能力が本当の所どのレベルか」「北朝鮮の軍事力はどのレベルか」-という一番肝心な2点が専門家間でも、全く一致していないのだから、それも仕方がない。

 この小論も推測になるだろうが、米朝問題の行方は、日本の将来そのものでもある。可能な限りロジカルな推理を試みたい。

 議論の因子として、北朝鮮の個々の発信にこだわるのは全く意味がない。暴言を繰り返し、前言を翻すのは彼らのお家芸だ。そんなことに拘泥するより、大局的に何が生じているのか、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の側に立って思考実験をしてみよう。

 父の金正日(キム・ジョンイル)総書記が死去(2011年12月)し、正恩氏に代替わりした(=党と国家、軍の三権を握った)のが翌12年4月だ。

 13年2月に北朝鮮は「3回目の核実験」を強行し、16年1月に「4回目の核実験」をした後、同年9月の核実験強行(5回目の核実験)から目に見えて暴走が始まる。ICBM(大陸間弾道ミサイル)の実験を並行させ、米本土への核攻撃を公言し始めた。

 正日時代を通じて、核実験は2回、実験強行を「国際社会への威嚇のポーズ」としながら、じわじわと核保有へと接近していたのに対し、正恩氏は一気に「有効な核保有」へと勝負に出たのだ。劇的な政策転換だ。

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