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【菊池雅之 最新国防ファイル】海底に沈んだ潜水艦の乗員救助する 潜水艦救難艦「ちよだ」 (1/2ページ)

 海上自衛隊のみならず、潜水艦を保有している海軍が必ず考えねばならないのが、航行中に、万が一にも事故を起こした際の対処だ。

 潜水艦の特徴は、敵に知られることなく、海中をひっそりと移動することにある。深い場所を潜航すれば、敵から発見される確率は低くなる。しかし、そんな場所で事故を起こせば、助かる確率も低くなる。

 そこで、海自では潜水艦救難艦を保有している。今年3月に就役したばかりの、最も新しいタイプが「ちよだ」である。艦名は、江戸城の別名にちなんでいる。

 実は、「ちよだ」の就役に伴い、潜水艦救難母艦「ちよだ」が、35年間の歴史に終止符を打ち退役した。海自には珍しく、名前を引き継いだ形となった。

 現在は、2000年3月に就役した「ちはや」と2隻体制で、2つある潜水隊群を守っている。

 潜水艦救難艦には、深海救難艇「DSRV(Deep Submergence Rescue Vehicle)」が搭載されている。潜水艦乗員を助ける小型の潜水艇だ。事故を起こし、沈座(=海底に着底した状態)した潜水艦まで直接潜航していく。

 そして、DSRVの下部にあるスカート部分を潜水艦の脱出用ハッチの真上にかぶせるように接続。潜水艦乗員は潜水艦のハッチを開け、スカート部分を通り、DSRV内にある救難室へと移乗していく。こうして助け出していく仕組みだ。

 運用する際は、後部にある格納庫からDSRVをセンターウェルと呼ばれる艦中央部まで引っ張り出す。センターウェルの底部分は開閉式となっている。扉を開くと、海水が流れ込みプールのようになる。ここからDSRVを降ろす。

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