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【有本香の以毒制毒】77歳の老母を収容所送りにする中国と「友好」か 世界ウイグル会議・ドルクン氏の「悲しみと苦闘知ってほしい」 (1/2ページ)

 今週は、中国のいわゆる「南京虐殺記念館」を訪れた福田康夫元首相の批判を書こうかと思っていたところ、思いもよらない悲報に接した。

 私の友人で、ドイツ・ミュンヘンに本拠地を置く、亡命ウイグル人の組織「世界ウイグル会議」のドルクン・エイサ総裁のご母堂が亡くなったというニュースである。さっそく、ドイツのドルクン氏にお悔やみの電話をし、近況などを聞いた。

 米政府系放送「ラジオ・フリー・アジア」(RFA)(7月2日)によると、ドルクン氏の母、アヤン・メメットさんは享年78。中国当局が昨年春から強行した「過激主義者、誤った政治思想を持つ者を『再教育』する」キャンペーンで強制収容所に送られ、今年5月、所内で亡くなったそうだ。家族と連絡もとれないドルクン氏は先月、この事実を知らされた。

 ドルクン氏は現在50歳。天安門事件の前年(1988年)、新疆大学在学中に、ウルムチで、大規模な学生の反政府デモを組織し、挙行した。その後、自宅軟禁を経て、94年に国外へ脱出。トルコ経由でドイツに亡命した。現在はドイツ国籍を持ち、中国政府によるウイグル人弾圧の非道を、国際社会に訴える活動をしている。

 中国政府は2003年、彼を「テロリスト」リストに登録し、現在も国際指名手配している。だが、ドイツをはじめとする国際社会は、それを認めていない。

 彼の「世界ウイグル会議」は米国から資金援助を受けているし、国連の人権理事会や、欧州議会では、よくスピーチしている。何度も来日して、「ウイグル問題」を訴えている。

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