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【有本香の以毒制毒】77歳の老母を収容所送りにする中国と「友好」か 世界ウイグル会議・ドルクン氏の「悲しみと苦闘知ってほしい」 (2/2ページ)

 ドルクン氏は、国を出て以来、一度も母に会っていない。「生きているうちに一目会いたい」と、よく話していた。

 弟は過去に、国外でドルクン氏に接触して帰国し、中国当局に逮捕されたことがある。その直後、久方ぶりに母と電話できたとき、ドルクン氏は電話口で泣いてしまった。気丈な母は「私が泣かないのに、なぜあなたが泣くの!」と叱り飛ばしたと聞いた。

 その強き母が、強制収容所で亡くなった。

 息子がどうであれ、また、いくら気丈だといっても、77歳の女性を「思想再教育の必要あり」として強制収容所に入れるなど、普通の国ではあり得ない。中国当局は鬼だ。

 こういう国と、さしたる警戒もないまま、またぞろ「関係改善」と言い出す、日本のマスメディアや元要人らは何を考えているのか?

 残念ながら、「ウイグル問題」は、日本であまり知られていないが、それでも、ドルクン氏らウイグル人活動家と交流を続けてきた政治家が少数ながらいる。安倍晋三首相と、側近の衛藤晟一首相補佐官、古屋圭司衆院議員らだ。

 安倍首相は第2次政権発足後、接触していないが、古屋、衛藤両氏はスタンスを変えていない。

 私が、安倍晋三という政治家を根本のところで信頼しているのは、こうした事情もある。今改めて思うことは、「一人でも多くの日本人に、友人・ドルクン・エイサの悲しみと苦闘を知ってほしい」ということだ。そのうえで、真に適切な隣国との関係を考えるべきである。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)、『「小池劇場」の真実 』(幻冬舎文庫)など多数。

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