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トランプ氏のドル高攻勢で中国“債務地獄”に…人民元下落は大きな負担増 日本は思わぬ漁夫の利? (1/3ページ)

 米中貿易戦争の激化とともに為替のドル高が進行している。日本にとって円安は輸出企業に有利となるため恩恵が大きいが、中国にとって人民元の下落は輸出へのプラス効果を打ち消してしまうほどマイナス面が大きい。「強いドル」にマネーが吸い寄せられて中国からの資本流出圧力が高まるうえ、巨額な対外債務がより重い負担となってのしかかるためだ。足元の経済が崩れれば習近平国家主席も窮地を迎えることになる。

 トランプ米大統領が、中国の知的財産権侵害を問題視し、米通商法301条に基づく対中制裁の大統領令に署名した今年3月以降、ドル高・人民元安が進行。6月に制裁措置を発動すると発表すると一段と人民元が売られる展開となった。

 対円でもドルは買われ、13日には一時、1ドル=112円台半ばまで円安が進んだ。企業の業績にプラスになるとの見方から、輸出関連株が買われる場面もあった。

 中国にとっても人民元安は米国の制裁関税の悪影響を相殺して輸出にメリットをもたらすはずだが、実際には極めて大きい副作用をもたらすという。

 「ドル高の影響で特に困難化すると思われるのは中国だ」と指摘するのは武者リサーチ代表の武者陵司氏。「米国は好況であるうえにドル高や金利上昇の影響で、中国からの資本流出圧力は高まらざるを得ない。巨額の対外債務を負っている中国にとって、人民元の下落は大きな負担増をもたらす」と分析する。

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