記事詳細

【日本の元気】西日本豪雨で被災した大学教授の恐怖体験 「地獄で仏」だった伊藤忠系のSS (1/2ページ)

 西日本を見舞った平成で最悪の大雨災害「平成30年7月豪雨」。北九州市消防局の土田久好消防局長は、「北九州市でも被害は大きく、土砂崩れによる家屋倒壊現場で、自衛隊、警察と協力し、3日間徹夜で懸命に土砂を排除。何とか72時間以内にと救出作業に取り組みましたが、お二人の犠牲者を出し痛恨の極みです」と伝えてきた。救出チームにとっても厳しい日々が続いている。

 大規模な土砂崩れや洪水の被害が伝えられているが、一方、命からがらの思いをした一般の方々のことはまったく伝えられていない。

 7月8日の正午、広島県在住の動物生態学者、渡辺伸一さん(福山大学准教授)の安否が心配になり電話をした。すると、「福山市から広島市の自宅への帰宅途中、激しい大雨の影響で身動きができず、クルマの中で3日目を迎えている」というではないか。以下、渡辺さんの恐怖の体験を紹介する。

 平時は山陽自動車道で小一時間の行程だが、山陽自動車道は土砂崩れなどで通行止め。国道2号を走ったが、東広島市西条あたりから激しい渋滞。Google Mapの渋滞情報を頼りに抜け道に入ったところ、反対車線のクルマが円滑に走行しているので安心したが、後にそれは、その先の道路が土砂崩れなどで引き返してくるクルマだったと知る。Google Mapに頼ったことを後悔したという。

 その後、県道83号に入るが渋滞でクルマはほとんど動けなかった。そこに小さい川からあふれた水が急速に道路を覆い、激しい流れの川になった。数台の車が水の深みにはまり動けなくなった。午後7時40分、スマホで大雨の緊急警報が鳴り始めたが「遅い!」。水位はさらに上昇。ドアを開ければ車内に水がドッと入ってくる恐怖。タイヤは空転。クルマが浮いていることを悟る。このまま流されれば命の危機だ。

関連ニュース