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EEZで暗躍する中国船 海底資源サンプル採取か、海保の中止要請も無視

 中国の海洋調査船による、許しがたい活動が続いている。6月以降、沖縄県・硫黄鳥島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)で実施した無許可海洋調査で、遠隔操作型無人潜水機(ROV)を運用し、海底資源サンプルを採取した可能性があるという。沖縄周辺のEEZでは、今月20日まで7日連続の侵入が確認され、広範囲で採取を継続している疑いが濃厚だ。中国の横暴を許してはならない。

 海上保安庁が問題の調査を確認したのは、6月28日。硫黄鳥島西方沖の日本のEEZ内で、海洋調査船「科学」が海中にワイヤを伸ばしていた。30日に退去したが、今月14日に再び現れ、16日まで調査を継続した。

 政府関係者によると、海保が調査の中止を求めたが、「科学」は左舷に搭載したROVを海中に投入し、1時間程度で回収するという作業を繰り返した。

 現場は、沖縄トラフ中部の水深約1000メートルの海域で、海底には「伊平屋(いへや)北フィールド」がある。金属が堆積する海底熱水鉱床として世界最大規模とされる。

 海保は2014年4月にも、同海域で「科学」による調査を確認している。日本政府は、サンプル採取を目的に、現場周辺の経年変化などを確認したとみている。

 中国の傍若無人な振る舞いは、硫黄鳥島沖に限らない。

 「科学」は今月、沖縄本島最北端の辺戸岬や石垣島、尖閣諸島周辺への侵入を繰り返し、20日は与那国島周辺の日本のEEZで、ワイヤのようなものを海中へ投入しているのが確認されている。

 中国側は、海保の中止要請も無視し続け、日中間で取り決めた「科学的調査の事前通報制度」も形骸化している。日本は、国内法の整備など対策に乗り出すべきだ。

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