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核抑止を解説、朝日新聞が「語ってはいけない真実」を書いた (1/3ページ)

 2018年8月9日、長崎市で開かれる平和祈念式典に、国連事務総長が初めて出席することが話題になっている。昨年1月に就任したグテーレス事務総長は核軍縮・廃絶に力を入れており、そのメッセージを強く出すためだと言われているが、世界の歴史を振り返ると「核抑止」が信じられていた時代が長かった。評論家の呉智英氏が、核抑止について朝日新聞が出した啓発記事に驚いた理由について述べる。

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 今週は広島・長崎の原爆忌である。新聞も毎年この前後は特集記事を組む。しかし、六月三十日の朝日新聞に従来見られなかった啓発記事が出た。

 「今さら聞けない」というシリーズで、今回は「大陸間弾道ミサイル」特集。見出しは「『核抑止』のための使えない兵器」だ。

 「米国と旧ソ連は巨費を投じて、相手が使ったら確実にやり返す能力を高めてきました」

 相互確証破壊、略称MAD(マッド)である。一発撃ったら最後、相互が確実に壊滅する。それが恐くて一発も撃てない。故に平和が実現する。まさしく狂気(マッド)の「真実」だ。続いて、こう説明がある。

 「その結果、敵の先制攻撃を押さえ込む『核抑止』を実現し、均衡状態をつくりました」

 核兵器を極限(オーバーキル)にまで増やし合い、一発も撃てない核抑止効果が実現できた。MADによる「逆説の平和」である。

NEWSポストセブン

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